電話口での暴言や、何時間も続くクレームに悩む職場は少なくありません。電話は相手の顔が見えず、担当者が一人で抱え込みやすい窓口です。2026年10月1日からは、カスタマーハラスメント(カスハラ)の防止措置が事業主の義務になりました。この記事では、電話のカスハラに絞って、法令で求められる措置、現場で使える対応手順、録音やシステム導入の判断基準をまとめます。

電話のカスハラとは何か。法令上の定義と典型的なパターン

まず、どこからがカスハラなのかをそろえておきます。線引きがあいまいなままだと、担当者ごとに対応がぶれます。その前に、どのくらい起きているのかを公的な調査で確認します。

厚生労働省の調査によるカスタマーハラスメントの発生状況を示す表

厚生労働省のマニュアルが紹介する企業調査(従業員30人以上の企業・団体、2023年12月実施)では、過去3年間に顧客等からの著しい迷惑行為について従業員から相談があった企業は27.9%でした。そのうち86.8%が、カスハラに該当する事案があったとしています。労働者調査(20〜64歳、2024年1月実施)では、過去3年間に一度以上経験した人が10.8%でした(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

受けた行為で最も多いのは「継続的な(繰り返される)、執拗な(しつこい)言動」で57.3%、次いで「威圧的な言動」が50.2%です(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

厚生労働省が示す3つの要素

厚生労働省のリーフレットでは、カスハラを次の3つをすべて満たすものとしています(出典:厚生労働省 リーフレット「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます」)。

  1. 職場で行われる、顧客等による言動であること
  2. 業務の性質などに照らし、社会通念上許容される範囲を超えていること
  3. その言動により、労働者の就業環境が害されること

電話が対象に含まれるかどうかは、厚生労働省の指針にはっきり書かれています。該当する部分を引用します。

加えて、職場におけるカスタマーハラスメントには、店舗及び施設等において対面で行われるもののみならず、電話やSNS等のインターネット上において行われるものも含まれるものである。

出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」

「対面で行われるもののみならず」とある点が大切です。電話での暴言や長時間の拘束も、店頭での言動と同じく、事業主が対策を講じる対象になります。

正当なクレームとの違い

注意したいのは、要求の中身と伝え方を分けて考えることです。商品の不具合を指摘し、交換を求めるのは正当なクレームです。一方で、要求に理由があっても、怒鳴る、人格を否定する、何時間も電話を切らせないといった伝え方は、許容範囲を超える可能性があります。

逆に、伝え方が丁寧でも、根拠のない金銭要求や、契約にない対応を繰り返し求める場合は、要求の中身が問題になります。「内容」と「手段・態様」の2軸で見ると、判断がしやすくなります。

電話で起きやすいパターン

電話のカスハラには、対面とは違う特徴があります。代表的なパターンを整理します。

パターン具体的な言動の例電話ならではの難しさ
暴言・威圧型大声で怒鳴る、罵倒する、人格を否定する受話器越しに直接浴びるため、担当者の負担が大きい
長時間拘束型同じ主張を何時間も続ける、切らせない周囲が気づきにくく、一人で抱え込みやすい
繰り返し型同じ内容で1日に何度もかけてくる担当者が替わるたびに説明がやり直しになる
脅迫・要求型「SNSにさらす」「家に行く」と言う、過剰な補償を求める言った・言わないの争いになりやすい
名指し・個人攻撃型特定の担当者を出せと求める、個人名を挙げて責める担当者個人に心理的な負担が集中する
性的な言動性的な発言、交際を迫る発言相手の素性が分からず、恐怖感が強い

先に見た調査で多かった「繰り返し」「威圧」に、電話で起きやすい「長時間」を加えた3つへの備えを優先すると、電話対策は現場の実感に合いやすくなります。

2026年10月から義務化。企業が講じるべき措置

2025年6月に改正された労働施策総合推進法により、カスハラの防止措置が事業主の義務になりました(出典:e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」)。施行日は2026年10月1日です(出典:厚生労働省 リーフレット「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます」)。あわせて、厚生労働省から「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」が示されています(出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)。

事業主が講じるべきカスハラ防止措置の5つのまとまりを示す図

厚生労働省のリーフレットに沿うと、事業主が講じるべき措置は大きく次のとおりです。リーフレットは、これらの措置を「必ず講じなければなりません」と明記しています(出典:厚生労働省 リーフレット「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます」)。

  • 方針の明確化と周知・啓発:カスハラには毅然と対応し、労働者を守る方針を示す。対処の内容も周知する
  • 相談体制の整備:相談窓口を定めて周知し、担当者が適切に対応できるようにする
  • 事後の対応:事実関係を迅速に確認し、被害を受けた人への配慮と再発防止策を講じる
  • 併せて講じる措置:相談者のプライバシーを守り、相談を理由とする不利益な取扱いを禁止して周知する
  • 抑止のための措置:特に悪質なカスハラへの対処方針を定め、対処できる体制を整える

電話の窓口に当てはめると、「どこから切ってよいか」「誰に引き継ぐか」「何を記録するか」を決めて、従業員に伝えておくことが中心になります。高価な設備がなければ義務を果たせないわけではありません。まずは方針とルールを文書にし、運用できる体制をつくることが先です。

厚生労働省のマニュアルも、指針に定められた措置の全てを講じることを法的義務と説明しています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。なお、措置の詳細は事業の規模や業種によって適切な形が変わります。自社に当てはめる際は、厚生労働省の指針本文や業種別マニュアルを確認し、必要に応じて社会保険労務士や弁護士に相談してください。

電話のカスハラ対策9つ。仕組み・ルール・ケアの3層で考える

対策は、ルール、仕組み、人へのケアの3層で考えると漏れが減ります。ここでは電話に絞って9つ挙げます。

ルールの層

1. 基本方針を社外にも示す
ホームページや会社案内に「カスハラには組織として対応する」方針を掲載します。電話での暴言や長時間の拘束に対しては、通話を終える場合があることも書いておくと、現場が判断しやすくなります。

2. 電話対応マニュアルに「切電基準」を入れる
多くのマニュアルは丁寧な応対の手順で終わっています。電話のカスハラ対策では、警告の言い回しと、通話を終える条件まで決めておくことが重要です。具体例は後の章で紹介します。

3. エスカレーションの経路を決める
一次対応者が「上の者に代わります」と言える状態をつくります。誰に、どの条件で引き継ぐか。不在時は誰か。夜間や休日はどうするか。ここまで決めておくと、一人で抱え込む状況を防げます。

仕組みの層

4. 通話を録音する
録音は、事実確認と再発防止の土台になります。言った・言わないの争いを避けられ、社内で状況を共有しやすくなります。厚生労働省の指針も、対処の内容の例として「顧客等とのやり取りを録音・録画すること」を挙げています(出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)。マニュアルでも、通話内容を録音できるようにしておくことが示されています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

5. 通話前に録音告知のメッセージを流す
「品質向上のため通話を録音しています」と自動で流す仕組みです。録音していることを相手に伝えることで、言動を控える効果が期待されます。ただし、抑止の効き方は相手によって異なります。告知だけで防げると考えず、ほかの対策と組み合わせます。

6. 応対履歴を記録して共有する
繰り返し型のカスハラでは、担当者が替わるたびに一から説明させられることが負担になります。着信時に過去の応対内容が分かれば、前回の対応を踏まえて一貫した回答ができます。応対履歴を残して社内で共有できるクラウド型の電話システムは、こうした引き継ぎの手間を減らす選択肢の一つです。厚生労働省のマニュアルも、理不尽な問い合わせが繰り返される場合に、連絡先をリスト化し、通話内容を記録する対応を示しています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

7. 着信の振り分けや受付時間を整える
営業時間外の着信を自動音声に切り替える、問い合わせ内容ごとに窓口を分けるといった設定です。特定の担当者への名指しが続く場合に、窓口を一本化する運用も考えられます。

ケアの層

8. 対応後のフォローと相談窓口
厳しい電話を受けた後は、短い休憩を取れるようにします。上司が声をかけ、記録を一緒に整理することも、担当者の孤立を防ぐ助けになります。社内の相談窓口や、外部の相談先も周知しておきます。指針は、相談窓口をあらかじめ定めて周知することに加え、カスハラに当たるか微妙な場合でも広く相談に対応するよう求めています(出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)。

9. 研修とロールプレイ
警告の言い回しは、実際に声に出して練習しないと本番で出てきません。録音データを個人が特定できない形に加工し、研修の題材にする方法もあります。

電話でカスハラを受けたときの対応手順と切電の基準

ここでは、一次対応者が使える流れを示します。自社のマニュアルに落とし込む際の下書きとして使ってください。

電話でカスハラを受けたときの対応手順を4段階で示す図

基本の流れ

  1. まず要件を聞き取る。相手の主張と、求めている対応を整理する
  2. 不快な思いをさせた点があれば、その範囲に限って謝罪する。事実を確認する前に全面的な非を認めない
  3. 対応できること、できないことを明確に伝える。その場で即答できない内容は、確認後に連絡すると伝える
  4. 暴言や威圧が始まったら、言動をやめるよう求める(1回目の警告)
  5. 続く場合は、通話を終える可能性があることを伝える(2回目の警告)
  6. それでも続く場合は、通話を終える旨を伝えて切る。または責任者に引き継ぐ
  7. 通話後すぐに、日時・相手・内容・対応を記録し、上長に報告する

周囲に相談するために通話を中断するときは、保留機能を使い、社内の会話が相手に聞こえないようにします。マニュアルは、第一受信者が責任を持ち、問い合わせをたらい回しにしないことも挙げています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

切電基準の決め方

電話を切ること自体は、指針でも対処の例として示されています。次の一文です。

労働者から十分な説明を行った上で、なお繰り返しの要求が続く場合には、一定の時間の経過をもって退店を求めたり、電話を切ったりすること。

出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」

読むときのポイントは「十分な説明を行った上で」という前提です。いきなり切るのではなく、説明を尽くしても要求が繰り返される場合の手段として位置づけます。そのうえで、切電の基準は担当者の主観に任せず、事前に決めておきます。決めておく項目の例を挙げます。

項目決めておく内容の例
対象となる言動人格否定、脅迫、性的な発言、同じ要求の繰り返しなど
警告の回数何回警告したら通話を終えてよいか
通話時間の目安1回の通話の上限の目安(業種や窓口の性質で決める)
警告の言い回し担当者が迷わず言える定型文
引き継ぎ先責任者の氏名ではなく役職と、不在時の代わり
切電後の対応再度の着信時の扱い、記録の書式、報告先

時間の目安について、厚生労働省のマニュアルは次の例を示しています。

対応できない理由を説明し、応じられないことを明確に告げる等の対応を行った後、膠着状態に至ってから一定時間(30 分程度)を超える場合、お引き取りを願う、または電話を切る。

出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」

マニュアルは、この30分程度はあくまで一例で、業種・業態をふまえて各企業が決めるものとしています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。自社の通常の問い合わせにかかる時間を基準に、膠着してから区切るまでの時間を決めると現実的です。

同じ相手から何度もかかってくる場合は、あらかじめ対応できる時間を伝え、それ以上は対応しない方法も示されています(出典:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」)。

警告と切電の言い回しの例

  • 1回目:「大きな声を出されると、お話を正確に伺えません。落ち着いてお話しいただけますでしょうか」
  • 2回目:「このような状況が続く場合は、お電話を終了させていただきます」
  • 切電:「先ほどお伝えしたとおり、これ以上のご対応はできかねますので、お電話を終了いたします。失礼いたします」
  • 長時間:「本件についてはご説明を尽くしましたので、本日のお電話はここで終了させていただきます」

警察や弁護士に相談すべき場面

「殺す」「家に行く」といった脅迫、業務を妨害するほどの大量の着信などは、刑法の脅迫罪や業務妨害の罪に当たる可能性があります(出典:e-Gov法令検索「刑法」)。指針も、暴行、傷害、脅迫などの犯罪に該当し得る言動については、警察へ通報することを対処の例に挙げています(出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)。こうした場合は、現場で抱えずに責任者が判断し、警察や弁護士に相談します。録音や記録が残っていれば、相談の際に状況を正確に伝えられます。

通話録音・電話システムを導入するかの判断基準

電話のカスハラ対策では、録音ツールやクラウド電話の導入がよく話題になります。ただ、すべての企業に必要なわけではありません。導入を考える前に、自社の状況を整理します。

導入を検討したほうがよいケース

  • 1日の着信が多く、複数人で電話を受けている
  • 同じ相手からの繰り返しの電話があり、担当者間の引き継ぎに手間がかかっている
  • 言った・言わないのトラブルが過去に起きている
  • 応対品質を上長が確認したいが、記録が残っていない
  • 在宅勤務や外出先で会社の電話を受ける場面が増えている

急いで導入しなくてもよいケース

  • 着信が少なく、対応する人がほぼ決まっている
  • 今のビジネスフォンに録音機能があり、運用ルールを決めれば足りる
  • 方針やマニュアルがまだなく、ツールより先にルールづくりが必要な段階

特に最後の点は重要です。録音があっても、聞き返す人と使い方が決まっていなければ、事実確認や再発防止には生かせません。ツールは、ルールを回すための道具として位置づけます。

ツールを比べるときの観点

観点確認したいこと
録音の範囲全通話を自動で録音できるか。外線・内線・スマートフォンのどこまでが対象か
録音告知通話前に自動音声で告知できるか。文言を変えられるか
検索と共有相手の番号や日時で録音を探せるか。社内で共有しやすいか
応対履歴着信時に過去の応対内容が表示されるか
文字起こし・要約AIによる文字起こしや要約の有無と精度
保存期間と権限保存期間、閲覧できる人の範囲を設定できるか
今の電話番号現在の番号をそのまま使えるか。工事が必要か

費用の考え方

費用は、提供形態や利用人数、録音の保存容量、AI機能の有無で大きく変わります。一般的には、初期費用に加えて、利用する人数や回線数に応じた月額料金がかかる形が多く見られます。正確な金額は、自社の利用人数と必要な機能を伝えたうえで、複数社の見積もりで比べるのが確実です。

判断の目安として、カスハラ対応に使っている時間や、離職による採用・教育のコストと比べる方法があります。たとえば、繰り返しの電話への対応で毎月どれくらいの時間が取られているかを数えてみると、検討の材料になります。

録音データの扱いで注意すること

通話の録音は、特定の個人を識別できる場合、個人情報保護法上の個人情報として扱う必要があります。個人情報を取得したときは、あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに利用目的を本人に通知するか、公表することが求められます(出典:e-Gov法令検索「個人情報の保護に関する法律」)。個人情報保護委員会のQ&A(Q1-10・Q1-11)でも、通話内容が個人情報に当たるか、録音している旨を相手に伝える必要があるかが取り上げられています(出典:個人情報保護委員会「「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A」)。保存期間や閲覧権限も社内で決め、必要以上に長く、多くの人が見られる状態にしないようにします。

電話のカスハラ対策チェックリスト

自社の状況を確認するためのチェックリストです。できていない項目から優先順位をつけてください。

  • カスハラに組織として対応する方針を文書にしている
  • 方針を社内に周知し、社外にも示している
  • 電話対応マニュアルに、警告の言い回しと切電の条件がある
  • 一次対応者が責任者に引き継ぐ経路と、不在時の代わりが決まっている
  • 通話を録音できる、または録音できない場合の記録方法が決まっている
  • 応対の記録を残し、担当者間で共有できる
  • 従業員が相談できる窓口があり、周知されている
  • 相談したことを理由に不利益な扱いをしないと定めている
  • 悪質な事案を警察や弁護士に相談する判断者が決まっている
  • 研修やロールプレイを定期的に行っている
  • 録音データの保存期間と閲覧権限を決めている

小規模な会社がまず取り組むこと

人数が少ない会社では、専用の相談窓口や部署をつくるのが難しい場合もあります。その場合も、方針を1枚の文書にまとめる、警告と切電の言い回しを紙に貼っておく、記録の書式をそろえる、という3点から始められます。費用をかけずにできる取り組みを先に整えると、ツールが必要かどうかの判断もしやすくなります。

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ツナグバで、電話のカスハラ対策に使えるサービスを比べる

ツナグバは、法人向けサービスを無料で比べられる掲載サイトです。気になるサービスの資料を、まとめて無料で請求できます。電話のカスハラ対策に関連するサービスとして、次の2つを掲載しています。

  • AIを活用した通話録音・管理ツール:電話の通話を録音・保存し、内容の確認や共有をしやすくするツールです。応対品質の確認やトラブル防止に役立ちます。電話での営業・顧客対応が多い企業向けです。
  • 応対履歴を残して共有できるクラウド型の電話システム:かかってきた電話の相手や過去の応対内容を画面で確認でき、社内で共有できます。電話対応の引き継ぎや、顧客対応の質の向上に役立ちます。電話での顧客対応が多い企業向けです。

どちらが自社に合うかは、録音を重視するか、引き継ぎと履歴の共有を重視するかで変わります。資料を並べて比べると、判断がしやすくなります。

AIを活用した通話録音・管理ツール

こんな課題に向いています。

  • 電話でのやり取りが記録に残らず、言った言わないのトラブルになる
  • 新人の電話対応を確認したくても、横で聞く時間が取れない
  • 通話の内容を後から探すのに手間がかかっている

主な特徴は次のとおりです。

  • 通話を自動で録音・保存できる:電話の内容を録音し、あとから聞き返せます。顧客とのやり取りを確認したいときに役立ちます。
  • AIで通話内容を文字にする機能がある:この種のツールには、通話を文字に起こしたり、要点をまとめたりする機能を持つものがあります。精度や機能の範囲は製品によって違うため、資料で確認してください。
  • 応対の振り返りや共有に使える:録音や文字の記録を社内で共有し、良い対応の例を教育に使えます。担当者ごとの応対の差を見直すきっかけになります。

資料で確かめたいことの例です。

  • 今使っている電話回線や電話機で使えるか
  • 録音データの保存期間と、保存できる量の上限
  • 文字起こしの精度や、対応する機能の範囲

このサービスの詳細を見る

電話の応対履歴を残して共有できる、クラウド型の電話システム

こんな課題に向いています。

  • 電話の内容が担当者の頭の中にしか残らず、不在時にほかの人が対応できない
  • 「前に電話した件ですが」と言われても、誰がどう対応したか分からない
  • 電話対応の品質に担当者ごとの差があり、教えようにも記録がない

主な特徴は次のとおりです。

  • かかってきた瞬間に、相手と過去のやり取りが分かる:着信と同時に、相手の名前や前回の対応内容をパソコンの画面に表示します。電話に出る前に状況が分かるので、「どちら様でしょうか」から始めずに済みます。
  • 対応の記録を、社内で共有できる:通話ごとの対応メモが相手ごとにたまっていきます。担当者が休みの日や、担当が変わったときも、ほかの人が経緯を見て引き継げます。
  • 今の電話番号のまま使える場合が多い:この種のサービスは、今使っている電話番号や電話機を変えずに導入できるものが一般的です。導入時の手間や、取引先への番号変更の連絡を抑えられます。

資料で確かめたいことの例です。

  • 今の電話回線・電話機のまま使えるか(工事や機器の入れ替えが必要か)
  • 顧客管理システムなど、いま使っているツールと連携できるか
  • 1台あたり・1拠点あたりの月額料金と、初期費用の有無

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よくある質問

Q. 電話を一方的に切ると、会社の対応として問題になりませんか?

A. 事前に定めた基準に沿って警告し、それでも言動が続く場合に通話を終えるのは、従業員を守るための対応として考えられます。大切なのは、担当者の判断ではなく会社のルールとして行うことです。方針を社外に示しておくと、相手にも理由を伝えやすくなります。

Q. 通話を録音するとき、相手の同意は必要ですか?

A. 録音データは個人情報として扱う必要がある場合があり、利用目的の公表などが求められます。通話前の録音告知は、相手に録音を知らせる方法として多く使われています。具体的な取り扱いは、個人情報保護委員会のガイドラインとQ&A(Q1-10・Q1-11)を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。

Q. 小さな会社も、カスハラの防止措置は義務ですか?

A. 2026年10月1日に施行された改正労働施策総合推進法により、カスハラの防止措置は事業主の義務とされています。具体的な措置の内容は、厚生労働省の指針で確認してください。規模に応じて、できることから整えていくことが現実的です。

Q. 同じ人から何度も電話がかかってきます。どうすればよいですか?

A. まず対応窓口を一本化し、回答を統一します。過去の応対内容を記録・共有しておくと、担当者が替わっても同じ回答ができます。業務に支障が出るほどの頻度であれば、責任者が判断して弁護士や警察に相談します。

参考資料